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「ビットコインが史上最高額を更新」「アルトシーズン、ついに到来か」など、SNSを開けば毎日のように暗号資産(仮想通貨)に関連するニュースが飛び込んでくるようになりました。それほどまでに、デジタルコインは私たちにとって身近な存在になりつつあります。
一方で、日本国内の暗号資産保有者数は約500万人前後とされており、世界的に見ればまだまだ成長の余地があるのが現状。そのため、そのため、多くの日本人投資家たちは、今からでも暗号資産で資産を大きく増やせる可能性に期待を寄せ、最近では仮想通貨 1000倍になった銘柄などを調査。柴犬コインやドージコインのような爆上げ銘柄の購入に踏み切る動きも見られるようになっています。
しかし、どんなに魅力的に見えるプロジェクトでも、その本質を見抜くための情報源は限られています。そのなかで、最も信頼できる情報源とされるのが「ホワイトペーパー」です。本記事では、ホワイトペーパーの基本的な役割から、読み進める際に注目すべきポイント、そして注意すべきポイントまで、初心者にもわかりやすく解説していきます。
ホワイトペーパーの役割とは何か
プロジェクトの目的を明示
ホワイトペーパーは、最初に「そのプロジェクトがなぜ存在するのか」を示します。たとえば、「金融インフラが整っていない地域でも誰でも資産を管理できる仕組みを提供する」といった課題設定、さらにその課題に対する解決手段などが明記されています。
技術の仕組みを可視化
スケーラビリティを向上させるためレイヤー2の導入など、ブロックチェーン技術は急速に変化し、進化を遂げています。だからこそ、プロジェクトがどのような最新技術を採用しているのかを知ることは、投資判断において非常に重要な要素です。そして、ホワイトペーパーには、そうした採用技術の概要や仕組みが詳しく記載されています。
トークンの役割を説明
Ethereumネットワークの「ETH」のように、多くのプロジェクトは独自トークンを発行しています。ホワイトペーパーには、そのトークンがどのような目的で発行され、どのように使われるのか。供給上限はあるのか、誰にどれだけ配布されるのかなどが詳しく明記されています。
ロードマップの掲示
ロードマップとは、開発スケジュールのこと。たとえば、2024年第2四半期にプロダクトのベータ版を公開、2025年にはガバナンス機能を導入予定といったように、ホワイトペーパーには具体的な目標が時系列で示されています。
チームと組織体制の透明性
プロジェクトの信頼性を測るうえで、運営チームの顔ぶれも重要です。ホワイトペーパーに開発責任者やマーケティング担当者などの経歴が掲載されていれば、その人物の過去の実績や関わってきたプロジェクトを調べることができ、プロジェクト自体の信頼度を評価する手がかりとなります。
法的リスクや規制への対応姿勢
日本でも暗号資産の金商法化に向けた議論が進んでいるように、世界中で暗号資産に対する規制の動きが強まっている今、プロジェクトがそのリスクをどのように認識し、対策を講じているかは、投資判断にも大きく関わります。
そのため、ホワイトペーパーの中には本人確認やマネーロンダリング防止への取り組み、どの国の法律を基準に運営しているかなどが明記されています。
ホワイトペーパーの見るべきポイント
問題提起と解決策の一貫性
たとえば「革新的なテクノロジーで世界を変える」といった言葉は聞こえは良いですが、抽象的な表現であるため、実現可能性がどれほどであるのか分かりません。
そのため、特定の業界に対してどのような課題を解決しようとしているのか、それに対してどのような“具体的”かつ“実行可能な手段”が示されているかを確認することは、プロジェクトの信頼性を判断するうえで重要なポイントとなるはずです。
他プロジェクトとの差別化
プロジェクトが解決したい課題が具体的に明記されていたとしても、類似したサービスがすでに市場に存在する場合があります。したがって、そのプロジェクトがどこで優位性を持つのかが、明確に示されているかを確認するようにしましょう。
たとえば、「より低コスト」で「特定の地域や産業に特化」など、差別化ポイントが具体的であればあるほど、競争力のあるプロジェクトだと判断できるかもしれません。
ユーザー参加の設計の有無
近年の暗号資産プロジェクトは、特定の行動をするとトークンを配布したり、今後の方針を決める投票に参加できる仕組みなどを持つ場合があります。
そして、このような設計があることで、エコシステムに活気が生まれ、長く続くプロジェクトに育つ可能性が高くなります。したがって、ユーザーがプロジェクトに関われる仕組みがあるかどうか、ホワイトペーパーに明記されているか確認しておくと良いでしょう。
ロードマップの現実性
理想的な未来像を掲げるだけではなく、「何を」「いつまでに」「どのように実現するか」がステップバイステップで記載されているかをチェックしておきましょう。また、これまでに掲げた計画が実際に達成されているかどうかを、公式サイトやGitHubなどで照らし合わせて確認すると、運営チームの実行力がより正直に見えてきます。
ホワイトペーパーの注意点
チーム情報が曖昧
一部では、運営メンバーの情報が開示されていない、あるいは匿名で構成されているケースも存在します。また、名前があっても検索しても何も出てこない、SNSが存在しない、経歴に裏づけがないといった場合は、過去にトラブルを起こした人物が関わっている可能性もあるため、注意しましょう。
極端に偏ったトークンの配布設計
特定の個人や創業チームに供給量の過半数が集中している設計は、価格の操作や不公平な利益獲得を引き起こすリスクを伴います。また、ロックアップ期間が設けられていない場合、上場直後に大量の売却が行われ、価格が急落する可能性も否定できません。
実際、2022年に起きた「テラショック」では、Terra(LUNA)の運営チームにトークン供給が偏っていたことや、ガバナンスの不透明性が問題視されました。一部の関係者が情報を優位に扱い、市場崩壊の直前に資金を回収していたとされる疑惑も報じられています。
技術説明が流行語頼り
AIやゼロ知識証明、DePINといったワードは、暗号資産業界では非常にトレンドです。しかし、それらの流行語を多用しているにもかかわらず、それらの活用方法が具体的に説明されていないホワイトペーパーは、内容を薄く見せかけている可能性があります。
まとめ
ホワイトペーパーは、暗号資産プロジェクトの内側を知るための、確実な情報源であるといえます。そして、本記事で紹介しているポイントを押さえておくだけで、プロジェクト選びの精度は大きく変わってくるでしょう。したがって、急いで投資する前に一度立ち止まり、ホワイトペーパーの中身を自分の目でぜひ確かめてみてください。